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建築ジャーナル
2006
4月号
No.1102
定価:900円+税

特集

気になる4つのほころび

 


 4月号特集編集担当/浅野未紗子 表紙写真/今田修二

政治、経済、社会の動向と無縁ではいられないはずの建築行為。それなのに、「建築家」業界は依然として浮世離れしていて、内輪話に終始しているような気がしてなりません。 今の世の中には、ものも情報もそれらを獲得するための手段も豊富にあります。その結果、素人と玄人の区別もつきにくくなったといえるかもしれません。 そんな中にあって、今、建築家に問われている職能とは何でしょう。一つには、建築行為を通じて、人々の生き方を再認識させるようなコミュニケーション能力ではないでしょうか。建築はさまざまな選択と決定の積み重ねです。使い手や住み手がさまざまな選択をせまられたときに、いかにその人らしい決定に踏み出せるか。そのために、建築家は大事な役割を背負わされているのではないでしょうか。 本特集では、マスメディアの取り上げ方の大小にかかわらずこの頃何だかひっかかることから、世の中の「いま」を探ってみます。

「気になる4つのほころび」より

  
01 ほころび その1 違法者=悪者か!?
なぜ、東横イン事件は起きたのか 戸谷英世
ハートビル法が先延ばししたこと 斎藤まこと
設計者は法の番人に成り下がるか 佐々木敏彦
02 ほころび その2 「エコ」で消費拡大!?
「ちょいやさしい」思想の欺瞞 横山豊子
「安全」を建て前にした国の暴挙 山口利昭
03 ほころび その3 情報化=創造性!?
一億総ブログ化がもたらす自由と束縛 中村智彦
設計者は家づくりブロガーと戦うか
04 ほころび その4 建築家の力、個人の力
現代における京都迎賓館の価値とは 鈴木博之
個人の言葉で語れる社会へ 中島義道

建築ジャーナル4月号表紙
東日本版
中部版
西日本版
九州版

[緊急座談会]
足元を見つめよう 一連の事件から、今何をなすべきか 02
五十嵐敬喜 高橋テイ一 内藤廣 曽我部昌史 古市徹雄 和田章


[緊急インタビュー]
建築設計界は自立した消費者に情報提供を 日和佐信子 10

[INTERVIEW]
石綿は公害、被害者を拡大した国・行政の責任は重い 柚岡一禎 12

[論評]
犠牲をバネに、自力でつくった環境都市『水俣』 吉本哲郎 14

[地域の話題]
東日本 青梅市庁舎指名設計競技、51人の投票で佐藤総合計画に ほか 15
中  部 10年間の暮らしにさようなら、若手の初仕事 ほか 20
西日本 大津市庁舎移転計画の市民案、現代町家の構造見学会 ほか 22
九  州 構造計算書偽造事件緊急シンポジウム、玄海島復興開始 ほか 26

information 30
オススメABC 32

[安心安全住宅ニュース]
古川保のこんなものほしい11 住宅火災警報器、よけいなお世話 35
新連載・Dr.鈴木庄亮のエコヘルス 足寒頭熱対策 36
新連載・先田流分譲マンション学 今なお続くマンション業界の顧客無視 先田正弘 36
反電磁波講座4 オール電化住宅で電磁波過敏症に? 加藤やすこ


[連載]

連載タイトル 連載number 内容
48 建築風土記
岡山県倉敷市篇
16 開放系のネットワークにより、市民と協同でまちをつくる  
52 筑豊通信 43 「なぜ分かる」、確認申請から個人情報流出? 濱田イサオ
53 建築をあるく 23 表参道ヒルズ 佐々木善樹
54 萬來舎・建築の継承を科学する 7 政治的」判断を着実に下していけば、「千客万来の場」は蘇る  
56 建築を読み解く 6 「TOY BOX2」谷口遵設計 鬼頭梓+
山下和正+
吉田研介+
渡辺武信
59 設計事務所ダイアリー 4 沢田マンション 吉永健一
60 Focus
61 Forum 被災者の声届かない復興予算案 ゙弘利



東日本建築集

  都市建築設計事務所、アーキスタジオ/阿部直人建築研究所、R&K partners



中部建築集
  アトリエ・アーキエンス、竹内設計、城設計室



西日本建築集
  桝谷設計、汎設計、二井清治建築研究所、竹内清明+生活空間研究所


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