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建築ジャーナル
2006
12月号
No.1113
定価:900円+税

特集

人生と建築−火葬場篇

 


 12月号特集担当/上田隆 表紙写真/今田修二

建築とは人生の舞台である。そこで、人は、生まれ、育ち、生活し、やがて死ぬ。 だから、無数の人生が交錯する公共建築は、特に、深い精神性を持つべきだろう。 しかし、現実にはそうした建築は少ない。政治の道具や、建築家の表現の場などに利用されることが多い。 そこで1年のしめくくりにふさわしく、「人生と建築」と題し、人間のための公共建築を問い直す。 第1弾は、迷惑施設として忌避される「火葬場」。ここは「死」の施設ではなく、最愛の人の最期を見送ることで、 次の世代が己の「生」を実感し、人生に向き合う場である。日本各地の名火葬場を、火葬研究協会が批評し、編集者が歩いた。

「人生と建築−火葬場篇」より

01-1 研究から学ぶ
最愛の人を「見送る」場 炉前でその良し悪しが決まる 八木澤壮一・武田至

01-2 名火葬場の実際 しずかの里
告別、炉前、収骨を一体化 風景に帰る葬送の場

02-1 市民参加の事例 さざなみ浄苑
ワークショップの意見束ね 「最期の見送り」の場を設計 飯田精三
02-2 景観というインフラで 「死に甲斐のあるまち」へ準備 川端五兵衛

02-3 市民、市長、専門家が協働した見事な建設プロセス 林昭男

03-1 名火葬場の実際 風の丘葬祭場
建築全体がオブジェ 儀式に集中できない複雑な動線 武田至
03-2 名火葬場の実際 瞑想の森 市営斎場
 周辺環境から遊離した白い屋根 平凡なプランとメンテナンスが課題 武田至
03-3 名火葬場の実際 金山町火葬場
 杉の木立の風景の中で 見送りができる清明な空間 武田至
03-4 名火葬場の実際 弘前市斎場
 待合時の遺族の心情や 葬送習慣に配慮した設計 武田至
04 アジア新潮流レポート
 始まったばかりの韓国「葬墓施設」建設新事情 八木澤壮一
05 建築家の思索
 いずれ逝く者たちへ アスプルンドが《森の墓地》に託したこと 川島洋一

建築ジャーナル12月号表紙
東日本版
中部版
西日本版
九州版

[INTERVIEW]
世界を歩いて実感 真に豊かなまちは歴史と信仰を守ること 南里章ニ 02
[論評]
都市再生という名の都市破壊? 五十嵐太郎 04
先祖を敬い、土地に感謝するまちの形 吉本哲郎 05


[地域の話題]
東日本 神田縦貫線反対、常盤台景観問題 ほか 06
中  部 博久塾スタート、一級建築士詐称 ほか 10
西日本 からほりまちアート、JIA建築大会2006奈良 ほか 14
九  州 門司の旧料亭「三宜楼」保存運動、福岡市美術館舞台裏 ほか 18

information 22
オススメABC 伊藤憲夫、松村謙一、元岡展久 24

[安心安全住宅ニュース]
古川保のこんなものほしい 19  市街化調整区域に映画館は建てられる  27
設計監理SOS  防水処理を怠り、雨漏り発生 野原良治  28
鈴木床亮のエコヘルス建築学 最終回  神社の改修…「木の国」日本の方式で  29
戸谷英世の当世住宅貧乏物語7  貧困者の吹きだまりの住宅団地  29
反電磁波講座12  過敏症患者の声から生まれた無塗装ストーブ 加藤やすこ  30


[連載]

連載タイトル 連載number 内容
52 建築風土記 山形篇 22 みちのくの歴史に彩られたまち 求められる建築の批評精神
56 筑豊通信 50 建築士法改正に向けて、著名建築家は前面に出よ M田イサオ
57 建築養生訓 5 戦時統制下、手作りの木造試験装置 西澤英和
58 基礎から学ぶ設計事務所の家づくり 7 難敷地を好機に活かす 大場浩一郎
60 設計事務所VS大学院生 3 久米設計[HONDA和光ビル] 佐藤大介+
庄司淳史+
辻勇太郎
61 設計事務所ダイアリー 12 若林広幸さんの1カ月 若林広幸建築研究所
62 文藝ジャーナル 5 霊南坂にて スペイン大使館物語 江平完司
64 建築をあるく 31 幕張ベイタウン・パティオス 上野タケシ
65 Focus
66 Forum 「地域」から持続可能な社会をつくる
基準法遵守は技術論より先に国語の勉強から
癘{育生
M田イサオ



東日本建築集

  長谷川逸子・建築計画工房、ユー・アソシエイト、ナベデザインオフィス、
   宮田建築事務所、藤井伸一設計事務所、界設計事務所




中部建築集
  翔・住空間設計、大嶽達郎建築設計事務所



西日本建築集
  寺尾一級建築設計事務所、BOFアーキテクツ、山陽設計、ティーエッチピー



九州建築集

  国建


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