

横になれないベンチ、歩道に突き出た謎のオブジェ。排除アートとは、特定の「誰か」を排除するために設計された、意地悪なデザイン。だがそれは、「誰か」だけでなく、すべての人々を静かにむしばんでいく。公共空間とは誰もがそこにいてよい場所だったはずだ。排除を体現したアーキテクチャがまちへ浸透した社会において、不寛容さが加速するのもまた当然だ。
「「排除アート」の起源」より
排除アートとは何か
社会に偏在する「排除アート」 不寛容になる社会│五十嵐太郎 4
インタビュー 「排除アート」の疑問
「ギザギザハートの現代美術」告発から22年 都築響一さんに聞く│都築響一 7
フィールドワーク 地方都市の排除アート事情
〈札幌〉ヴァーチャル インサニティ(Virtual Insanity)札幌の地下空間を通して考える「雰囲気による排除」│坪内 健 8
〈仙台〉仙台市中心部における滞在空間と「排除ベンチ」│内田光樹 10
〈広島〉信頼関係に支えられた広島都心部のおおらかさ│田中貴宏 12
〈福岡〉天神ビッグバンと「排除アート」 再開発都市の公共空間│柴田 久 14
排除ベンチをめぐる表現
「調教都市」を終わらせるために│小寺創太 16
《Super Chair》シリーズ なぜ椅子の脚が長いのか│笹原花音 17
排除アートと都市・差別
排除アートなき排除 「てんしば」から考える│明戸隆浩 18
排除の公園
住民を強制移転させてできた「新明治公園」を見てきた│大橋智子 21
映画
『見はらし世代』は存在しない│団塚唯我 24
スケーターと都市との共存
スケーターのまち、社会への受容 排除の連鎖を越えて都市空間にカルチャーを位置づける│吉田佳央 26
他者に寛容な都市空間
摩擦を恐れないアーキテクチャ/クリエイティブ・ユーザーを育むデザイン│津川恵理 28
排除ベンチ撤去の記録
市民の声が排除ベンチをなくす│江口ともこ 30